最近話題のベーシックインカムに関する書籍を読んでみたいと思い、購入し読了しました。
構成としては、「はじめに」から始まり第一章から第五章、「おわりに」という構成になっています。
第一章ではベーシックインカムという名前を聞いたことがない人にもわかりやすいように説明がなされています。
私自身もベーシックインカムという名前は聞いたことがありましたが、どういったものかはわからない程度の知識で読み進めましたところ非常にわかりやすく、概要を把握することができました。
そして、現在の社会保障制度である生活保護との比較もなされており、どのようにベーシックインカムが優れているのかが理解しやすかったです。
第二章以降では財源の話になってきます。
簡単に言えば、お金を全国民に無条件で配るベーシックインカムを実施するには、当然莫大な財源が必要になってきますが、その財源を確保するにはどうすればいいかが書かれています。
グラフも交えながら説明がなされるため、非常に読みやすかったです。AIの話も最近よく耳にすると思います。
ベーシックインカムがAIとも密接に関わることを読むまで知らなかったので、とても興味深く、もっと知りたくなりました。
将来様々な仕事がAIに置き換わると言われていますが、失業した人々を救うためにベーシックインカムを導入することで救える命があるのではないかと思いました。
正直、ベーシックインカムというのは、まだまだ未完成な制度であると思います。
問題点はまだまだ出てくるはずです。
しかし、現在の社会保障制度では救うことができない命がたくさんあります。
生活保護の申請を受け付けてもらえない水際作戦といったことが横行する社会で、普遍的な性質を持つベーシックインカムであれば、誰もが最低限の生活をすることができる世の中になるのではないかと思います。
そして、ベーシックインカムは無限の可能性を秘めており、クリエイティブな仕事がますます増加するように感じました。
最低限の生活が保障されている社会では、あらゆる物事にチャレンジすることが可能になるでしょう。
アルバイトで少しの収入があれば、ベーシックインカムでの給付金と合わせてそれなりの暮らしができるはずです。
お金が原因で夢を諦めた人の後押しする素晴らしい制度だと思いました。
本書はところどころ難しい用語などもありますが、全体的に経済学の知識がなくてもスラスラ読めるようになっています。
ベーシックインカムに関する知識を増やしたい人におすすめしたい一冊になります。
AI時代の新・ベーシックインカム論を読んだ感想